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稲崎栄利子
Inazaki Eriko
b.1972
一見すると微細な有機物のような稲崎の作品は、何かの生命体の息吹を感じさせるようである。しかし、稲崎氏は制作にあたりモチーフとなる明確なイメージを持たず、実に細かな作業の果てしないまでの反復の中で、心のままに土と触れ合いながら造形を紡いでいく。細く小さく撚られた陶土の粒が集まり、やがて自らの意を得たかのように一つの陶芸作品として姿を現していく様は、作家の、より確かなものへの強い渇望と言えるであろう。
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