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川瀬忍
Kawase Shinobu
b.1950
川瀬忍氏の祖父、初代川瀬竹春(1894-1983)は、京都にて陶芸に従事し第2次大戦後に神奈川県大磯町に築窯する。以降、川瀬家は代々京焼や中国陶磁の様式を中心に磁器の名手として知られていた。忍氏は18歳の時に作陶の道に入り、家業を手伝いながら、中国北宋・南宋の官窯青磁を目標とし発表をはじめ、その完成度の高さから青磁作家として若くして高い評価を受けるようになった。その後80年代中頃から展開した造形的な青磁や白磁作品を経て、2000年代以降本格的な茶碗制作に取り組む。釉色は青磁以外に翠瓷(すいじ)や赫瓷(かくじ)、藍瓷(らんじ)など、古陶には類のない幅広い色合いを見せ、器のフォルムと格調高く調和している。 「素材」を見つめ、その材料に「相応しい形」を造る事、作品から感覚が伝わるようなものを造る事を信念とし、近年では薬師寺から出土した基壇土を用いた焼き締め作品など、50年以上にわたり、新たな作品を発表し続けている。
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